リリックワルツ
月下美人咲く父母はうつらうつら
糟糠の白木蓮をかき抱く
溺愛の針で掬わん黄落期
いもうとをそっと取り出す秋の崖
甘納豆ふりむきざまに想い出へ
散りながら飛魂抱きとむ山茶花は
石たたきレテの河原の陽だまりを
月夜茸ふうわりひらく向こう岸
ローズマリーの小枝は愛にしのばせて
からころと修道院へ紛れ込む
真っ白な風船なれば飛び立てず
ササガキノカソケキ音ノセナカカナ
やさしさが吹かれる秋に橋かけて
先の世へ旅立つ一丁のリラとして
リリックワルツさびしさは汗とびちらせ
流れゆく野菊についに追いつけず
身中の沼も暮れたりさわだつ雪くるか
(『らん48号』10.1.10)
糟糠の白木蓮をかき抱く
溺愛の針で掬わん黄落期
いもうとをそっと取り出す秋の崖
甘納豆ふりむきざまに想い出へ
散りながら飛魂抱きとむ山茶花は
石たたきレテの河原の陽だまりを
月夜茸ふうわりひらく向こう岸
ローズマリーの小枝は愛にしのばせて
からころと修道院へ紛れ込む
真っ白な風船なれば飛び立てず
ササガキノカソケキ音ノセナカカナ
やさしさが吹かれる秋に橋かけて
先の世へ旅立つ一丁のリラとして
リリックワルツさびしさは汗とびちらせ
流れゆく野菊についに追いつけず
身中の沼も暮れたりさわだつ雪くるか
(『らん48号』10.1.10)
